連続弾性体AFMシミュレータ: FemAFM


このページでは、連続弾性体AFMシミュレータFemAFMをご紹介致します。
各計算モードを示した項目にリンクが張られています。
そのリンクをたどると、その計算モードを使った計算例を見ることが出来ます。
各計算例には、使い方を示した動画やソフトウェアの使用手順を書いた書類が保管されています。
これらの資料を自由に使って、FemAFMの使用の手助けとして下さい。

FemAFMは、試料および探針を連続弾性体の模型で近似して、AFMのシミュレーションを実行します。
試料および探針のそれぞれを単一の材質からなる連続弾性体と見なし、それらの間に働くファンデルワールス力を仮定して、 弾性体方程式を数値的に解くことにより、探針・試料間に全体として働く力を求めます。
従って、FemAFMは古典力学により問題を取り扱う点に特徴があります。
FemAFMでは、量子力学的な効果は考慮されていません。
そのため、FemAFMは、材料の比較的マクロな性質を再現するのに適しています。
FemAFMは、高分子、DNA等のバイオ関連物質、ミクロンオーダーの半導体材料等の、 巨視的な材料変形を反映したAFMシミュレーションに適しています。
また、FemAFMには、粘弾性接触力学を解析するモードも備えられています。
これにより、試料の表面張力を考慮した、試料-探針間の凝着現象を調べることが可能です。


[計算モードの選択] FemAFMには、以下の3種類の計算モードが用意されています。
以下のリストから、ご自分の目的に近いと思われるものを、お選びください。

ノンコンタクトモード(femafm_Van_der_Waals_force)

一般的な接触型AFM画像をシミュレートするモードです。
試料表面から一定の距離を保って探針で走査し、探針が受ける力を2次元平面上にプロットして、AFM画像を生成します。

周波数シフト像モード(femafm_frequency_shift)

周波数シフトを用いる非接触型AFM画像をシミュレートするモードです。
一定の周波数で探針を励振させながら、試料表面を走査して、探針-試料間の相互作用によって引き起こされる共鳴周波数のずれを、2次元平面上にプロットします。

粘弾性接触解析モード(femafm_JKR)

探針-試料間の粘弾性接触力学によりフォースカーブをシミュレーションするモードです。
試料表面上のある一点で、探針を垂直方向にゆっくり移動させ、探針を試料表面のごく近くまで接近させ、また引き離します。
探針が試料表面に接触する、凝着力によって試料と強く接着する、試料外部に押し戻される、試料表面から離脱する、という一連の過程をシミュレートします。

[ドキュメント類]

典型的な材料の物性値(ヤング率、ポアソン比、ハーマーカー定数、密度、表面張力)は、 こちら にまとめられています。

自分の目的に合った計算モードが見つからない場合は、こちらまでメールでご連絡ください。
なお、このメールには、お客様がどの箇所でつまづいたかを識別するための記号が、「件名」に挿入される仕組みとなっております。




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