「液中ソフトマテリアルAFMシミュレータ」では以下の三つのモードが用意されています。
パラメータ・スキャンモード (Parameter Scan (Resonance Curve))
カンチレバーの共鳴曲線を求め、共振周波数を調べます。あらかじめ定められた範囲内において一定間隔で周波数を取り出し、それら各周波数でカンチレバーの根元を外力により励振させ、カンチレバーの動きの時間発展を調べます。最終的には、、横軸に周波数、縦軸に対応する周波数成分の振幅とした共鳴曲線を求めます。この曲線から、共振周波数を推定できます。

非粘弾性試料解析モード (Point oscillation, Viscoelasticity off)
試料表面上の一点において、カンチレバーの根元を外力によって一定の周波数で振動させ、その時間発展を計算します。この際、試料は粘弾性の性質を持っておらず、探針が試料し接触しても凝着力が生じないと仮定します。

粘弾性試料接触解析モード (Point oscillation, Viscoelasticity on)
試料表面の一点上において、カンチレバーの根元を外力によって一定の周波数で振動させ、探針が試料に接触し、試料内部に押し込まれてから、引き戻されて離脱する直前までの様子を再現します。

LiqAFMシミュレータ実行動画
パラメータ・スキャンモード (Parameter Scan (Resonance Curve))
非粘弾性試料解析モード (Point oscillation, Viscoelasticity off)
液体中で振動するカンチレバーの、振幅の時間変化を調べます。液体中でカンチレバーの根元を外部から強制的に励振させ、その際の、励振周波数成分の振幅の時間変化を調べます。探針と試料表面の間の距離は十分大きく取られていて、探針は試料に接触しないように設定されています。
粘弾性試料接触解析モード (Point oscillation, Viscoelasticity on)
真空中/液体中での粘弾性解析を考慮したシミュレーションを行います。真空中/液体中でカンチレバーを外部から強制的に励振させ、試料に接触させます。試料は粘弾性を持っており、探針と接触すると、表面張力で指定される凝着力が働くとします。探針が試料に接触し、試料内部に押し込まれ、その後、反発して試料表面から離脱するまでの過程での、探針の変位と探針にかかる外力の変化をグラフ化します。